平成27年3月の法話/木村賢隆師
【担 当】 木村賢隆 師 〔愛知県西尾市 専長寺 住職〕
【御 題】 「二祖対面」
浄土の仏壇は真中に阿弥陀さま、向かって右に善導さま、左に法然さまを祀るのが正しい姿であります。 向かって右の善導さまは、中国のお坊さんで、『観無量寿経』を解釈され、若い時は中国の大原の玄中寺で修行されました。
幸いに私はこの寺に参拝することが出来ました。 大原の町から山奥の寺まで民家のない一本の道で、片道一時間半歩いて寺へ着きました。 善導さまは歳をとってからは、シルクロードの西安の街へ出られ、郊外にある終南山悟真寺に住んで亡くなりました。亡くなった所に塔が出来て香積寺となっています。
仏壇の左にあるわが国の法然上人は、色々本を読まれたが納得いかず、善導さまの解説書を御覧になって、日本で初めて浄土宗を建てられた。 これは八百年前のことであります。
この法然上人に二祖対面の話があります。 西の空に一点の雲が現れて、その雲が自分の頭の上で止まり、その中から小鳥たちが下りて来て河のほとりで戯れ再び帰って行く。 しばらくして入れ代わるように一人の坊さんが現れた。よく見れば、衣姿が変わっている。 「あなたはどこの国の坊さんですか」。「わたしは中国の善導じゃ。 そなたが日本で浄土の教えの浄土宗を開くので、それを見に来た。」と云われ、一言二言法然さまと会話された。これが二祖対面の話です。
木村賢隆でした。
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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