宗務総長 挨拶
平成25年10月23日より宗務総長の重責を担うことと相成りました。
人々の暮らしや価値観が大きく変わろうとしている今、私ども寺院、また僧侶は「どのように社会に貢献できるのか」と、その存在意義を広く社会に問われる時代となっております。
その中で我が宗門では平成二十三年に「元祖法然上人八百回天遠忌」を畔柳総長、杉浦総長の力強いリーダーシップ、また又派内各寺院の皆様の多大なる御盡力のもと、無事円成されました。そして昨秋には十八年ぶりとなる「曼荼羅相承会」も百名を超える多数の参加を得、無事に厳修されました事、宗門の大いなる『力』を感じ、頼もしい限りと存じております。
その『力』の源とは、杉浦総長のお言葉の中にもございましたが、宗学、布教学、法式学の三本柱が一体となった「教学」に他なりません。中でも言葉を直接届けることができる布教は、ダイナミックに人々の心を動かす大いなる『力』であります。
平成二十九年には、総本山誓願寺創建一三五〇年を迎えようとしております。激動する時代の荒波に打ち勝ち、宗門の灯を明々と灯し続ける『力』として、布教師の皆様のご活躍に大いに期待させていただいております事をお伝えして、ご挨拶と代えさせていただきます。
浄土宗西山深草派宗務総長 加藤 良邦