平成27年2月の法話/小島雅道師
【担 当】 小島雅道 師 〔愛知県岡崎市 圓福寺 住職〕
【御 題】 「節分」
早いもので、今年も一ヶ月が過ぎ、節分を迎えます。節分とは、本来、読んで字のごとく四季、即ち、春、夏、秋、冬の各季節の始まりの日の前日を指します。季節的には、まだ冬本番ですが、暦の上では、2月4日が立春となりますので、2月3日が節分となり、2月4日が、新年を迎えることにもなります。従って、特にこの日を節分と言って、旧年の邪気を払い、新しい年が幸せであるように、豆まきをして、鬼は外、福は内と、豆まきをします。
人生は、山あり谷ありです。誰でも、良い時もあれば、悪い時もあります。過去に辛く悲しいことがあり、忘れられない苦しみも多くの方が、多かれ少なかれ背負っておられることでしょう。
けれども、いつまでも、過去にとらわれ、毎日を、ふさぎ込んでいても、決して、明るく前に進むことは出来ません。
法然上人は、「 例えば、重き石を、船に、乗せつれば、沈む事無く、万里の海を、わたるが如し。罪業の、重きことは、石の如くなれども、本願の、船に、乗りぬれば、生死の海に、沈む事無く、必ず往生するなり。 」と、お言葉の中で、辛い、苦しいと思うような出来事が、心に大きな重しとなっているとしても、そのことによって、返って、人生の荒海をしっかりと生きることが出来るとおっしゃっています。
今年、一年が、素晴らしい年になりますように、心の中に住む鬼を払い、幸せな福を呼び寄せましょう。それには、まず、感謝の日暮らしが大切です。手を合わせ、生かされている喜びで、お念仏をさせて頂きましょう。気づけば、寒い冬も雪も消えて、暖かい穏やかな、春がやってきます。法然上人は、 「雪のうちに 仏のみ名を 称ふれば つもれる罪ぞ やがて消えぬる 」と、仏さまにお任せするお念仏をおすすめ下さっています。
担当は、小島雅道でした。
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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