平成26年2月の法話/木村賢隆師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


文字サイズの変更

 


 

平成26年2月の法話/木村賢隆師


平成26年2月の法話/木村賢隆師の画像1
【担 当】 木村賢隆 師 〔愛知県西尾市 専長寺 住職〕
【御 題】 「二河白道」

 


 

 


 

 

寺に参りますと、お堂の正面にアミダ様がおまつりしてあり、裏へ廻りますとお釈迦様が祀ってあります。これは善導大師の二河白道になぞらえています。

善導大師は中国の坊さんで浄土教を建てられたのです。アミダ様が極楽から「こちらへ来い」と呼んで下さり、こちらの岸から「行けよ」とお釈迦様が云って下さる姿であります。

善導さまは初め中国の大原(たいげん)市郊外にある石壁山(せきへきざん)の中腹にある元忠寺(げんちゆうじ)へ入られました。私が現地へ行って山のふもとから寺を見るとはるかかなたに見え、谷がありその間を谷川が流れ、深いところ浅いところがあります。この光景を思い出し、私共の腹立ちの心と同じだなあと思いました。

次に善導さまは長安の都、今の西安(せいあん)の終南山(しゆうなんざん)・悟真寺(ごしんじ)へ行かれました。その山のふもとには湧水(いすい)の河が流れ、その先で稲の害虫を駆除するために火をつけている人がいました。これが火の河であります。善導さまは、それが自分の腹立ちと同じに思われ、私の心もあのように燃えている。そこで思いつかれたのが二河白道であります。

二河と云うのは、若いときに居た石壁山の谷川の水と、今の終南山で見た光景を合わせて出来た話だと思います。水の河、火の何の二河の境にある道が、私共の行くアミダ様の白道である。あちらからアミダ様が呼んで下さり、お釈迦様が「行けよ行け」とこの世で声をかけて下さるのです。これが二河白道であります。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

前へ

次へ

 



前の画面に戻る


 

 

Tweet 


 

 

facebook area