あきらめない心/令和2年2月の法話/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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あきらめない心/令和2年2月の法話


あきらめない心/令和2年2月の法話の画像1
【担 当】 小島英裕 師 〔京都市中京区 宝蔵寺 住職〕
【御 題】 「あきらめない心」

 


 

 


 

 

法然上人様は、「ただ往生極楽のためには南無阿弥陀仏と申して疑いなく」と仰せです。人間である私たちが、この身このまま、今の生活を続けながらでも、「南無阿弥陀仏」とお唱えしていれば、こんな私でも、仏になることができるという法然様のお教えです。

人間の身の上といえば、食べなければいけない。食べなければ肉体が維持できない。だから働く、働くために勉強する。そして家族を養う。そうして一生懸命生きているうちに、視野が狭くなり、世界平和を願うという、分け隔ての無い仏心を失っていく。

それでも「南無阿弥陀仏」とお唱えすれば、「念々の中(うち)に八十億劫の生死の罪を除かる」と仏説にあります。

それほどに阿弥陀様のお力は、どうしようも無い私たちの背中を後押しくださり、悪い心を仏の心へと導いてくださるのです。

お檀家に、仕事がなかなか見つからず、生活保護を受けておられる六十代の男性がおられます。何故そのような身の上となられたか。社会ではやってはならない重罪を犯されたのです。食べる物が無い、お金が無い。度々お寺を訪ねておいででした。その頃、ちょうどお寺の参拝者が大幅に増え、庭やお墓の掃除ができない状態でした。仕事が無いのならお寺の掃除をお手伝いいただけますか?少しのお手当をお出しします。

お檀家の修行が始まりました。掃除の傍らお寺や本山の行事にも参加して、お念仏の教えに耳を傾けられました。寒い日も暑い日も自転車で通い続けること三年。千日修行が過ぎた頃、自信を持って行かれたアルバイトの面接に見事に合格されました。

極限状態の苦しみの中にあっても、生きて念仏申していれば、最後は必ず救いのチャンスがある!あきらめない心で念仏を申していきましょう。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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