平成23年11月の法話/小島雅道師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


文字サイズの変更

 


 

平成23年11月の法話/小島雅道師


平成23年11月の法話/小島雅道師の画像1
【担 当】 小島雅道 師 〔愛知県岡崎市 円福寺 住職〕
【御 題】 「無題」

 


 

 


 

 

桜花、ちりし梢に蝉鳴きて、菊の枯れ枝に白雪ぞ降る。

朝晩の冷え込みが、間もなくやってくる冬の季節を感じさせます。
つい先日まで、連日の猛暑で、最高気温記録を更新していました。
季節の移り変わりを感じるとき、時の流れの速さに、驚かされます。

法然上人さまは、「無常迅速」で次のようにおっしゃっています。

  それ、あしたに開くる栄花(えいが)は、ゆうべの風に散りやすく、
  ゆうべに結ぶ命露は、あしたの日に消えやすし。
  これを知らずして、常に栄えん事を思い、
  これをさとらずして、久しくあらん事を思う。

わかりやすく申し上げますと、「朝、見事に咲く花も、夕方の風に散ってしまいます。 また、夕方に冷えて葉に夜露ができても次の日の朝には、蒸発してしまいます。 このように、時の移りゆくのは早く、形あるものは崩れさり、勢いのあるものも、衰えていきます。 この世の無常というものを知らずに、いつまでも勢いがあるように思ったり、また、本当に理解しなければ、まだまだもう少し大丈夫と考えてしまいます。」

  いつしかに今年も暮れつ、今年はと、思いし年もいたずらにして。

人は、いつ、どこで、どの様に死を迎えるか解りません。 法然上人さまは、この「無常迅速」の中で、せっかく、すばらしいお釈迦様の教えにふれることが出来る世に生まれながら、その尊い教えによって修行もせずに、むなしく死んでいくことは、なりませんと、だからこそ、いつお迎えが来ても後悔のない毎日を過ごすように、私たちにお念仏をお勧め下さいました。

南無阿弥陀仏とおとなえすれば、頑張った日であっても、また、頑張れなかった日であっても、無事に過ごせた今日一日が感謝の気持ちでいっぱいになることでしょう。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

前へ

次へ

 



前の画面に戻る


 

Tweet 


 

 

facebook area