信仰心を育む日暮らし/平成29年4月の法話(1)
【担 当】 河合延昭 師 〔愛知県岡崎市 養薬寺 住職〕
【御 題】 「信仰心を育む日暮らし」
4月8日はお釈迦様のご生誕の日であります。私の地元では毎年地区の仏教会として、花祭りを勤修いたします。昭和3年より続く地元の伝統行事であります。小学生、来賓合わせて250名ほどの参詣があります。最近の子供たちを見ていると、おとなしくなったと感じます。空気が読める、器用に取り繕うといったとこでしょうか。
昨年新聞でこんな記事を読みました。とある小学校で登下校中の子供たちが、すれちがう人、地域の人に挨拶をすることを止めた。放課後、遊んでいて、知らない人に声をかけられても返事をしません。と言う内容です。子供たちが狙われる傷ましい事件が起きるたびに、何かあってからでは遅いからと・・・。気持ちはわかるのですが、なんだかさみしい世の中になったなぁと思います。
「宗教(道徳)なき教育は賢い悪魔を作る」という言葉があります。
今の日本の公立学校では宗教教育をすることは出来ません。しかし、日本には古来より素晴らしい宗教があり、それが道徳心や他者に対する思いやりの心、目に見えない物に対する想像力を養ってきたと思います。その心がどんなにすばらしいことでしょうか。
花祭りで子供たちが灌仏をし、仏様に手を合わせる姿を見ると、美しい姿だなあとつくづく思います。子供たちの信仰心を育てることも大人の役目でございます。
本質を見失いがちな時代ですが、正しいもの、すなわち仏様を中心に、仏様のお慈悲を生活の土台にした、信仰心を育む日暮らしを心がけたいものです。
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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