平成26年7月の法話/河合延昭師
【担 当】 河合延昭 師 〔愛知県岡崎市 養薬寺 住職〕
【御 題】 「供養の心」
日本人はご先祖様を大切にする国民だといわれます。とりわけ、お盆に関しては、国民的行事といっても過言ではありません。亡き人とのつながりをもっとも強く感じる日であり、家族にとっては、大切な日であります。
私が高校生の時、友人を交通事故で亡くしました。それから初めてのお盆を迎え、誰からともなく声が挙がり、同級生で友人のお墓参りに行くことになりました。夕方、お墓につくと、家族の方がおみえになり、いっしょにお線香をあげさせてもらいました。友人のお母さんは「みんなが来てくれてびっくりした。きっと、喜んでると思うよ。心の中にいつまでもいさせてあげてね」といいました。それから数年が経ち、僧侶となった私は、お盆の13日には毎年棚経を終え帰宅すると、必ずその友人の御回向をさせて頂きます。
「あー、今年も良い追善が出来た」疲れた体であっても、とても清々しい、清らかな気持ちにさせて頂きます。
お経様を紐解きますと、「逝き人の為に念仏廻向すれば仏、光を放ちてその人を照らし給う」とございます。お盆という伝統行事を通して、亡き先祖、父母、兄弟姉妹、同時に生きとし生けるものすべて、有縁無縁の精霊に追善供養の心を表し、仏様のお慈悲のお光りに照らして頂けるよう、お念仏の日暮らしを心がけていきたいものです。
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
前へ
次へ
前の画面に戻る
facebook area