「懺悔(さんげ)について」平成28年11月の法話(1)/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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「懺悔(さんげ)について」平成28年11月の法話(1)


「懺悔(さんげ)について」平成28年11月の法話(1)の画像1
【担 当】 櫻間観洲 師 〔愛知県蒲郡市 利生院 住職〕
【御 題】 「懺悔について」

 


 

 


 

 

われ、昔つくる所の諸の悪業は、みな、はてしなき過去よりの貪りと瞋りと痴さによる、全て、身と言葉と意(こころ)より生まれたり、一切の悪業を今みな懺悔したてまつる。

皆様、今日は、今回は懺悔について話します。今だに若年層の「いじめ」によって大切な命を落とす悲しい出来事が報じられています。集団で他人の悪口を言ったり、ぐちったりして、ひとりの心を傷つけます。

私共は、「口の中に大きな斧を持っている」という言葉があります。知らず知らずのうちにその斧で人を傷つけているわけで気をつけたいと思います。「いじめ」をしたり他人を傷つけたなとの思いのある人は、深く反省して二度としないと決意してください。

仏教では、私たちが悪いことをした時、仏さまに心から「すみません」「ごめんなさい」と懺悔すると許してくださいます。出来るだけ、速やかに、包み隠さずさらけ出すのです。

そうすると、仏さまは非常に寛大ですから、たとえ、悪いことをした人でも、仏様を信じ念仏を称えると罪や障りを消滅させてくださるのです。

世の中の生き物は全て生きたいと願って活動をしています。鳥が空を飛ぶのも、木が枯葉を落とすのも、みんな生きたいためです。

しかし、人間は肉も魚も野菜もその命を奪って生きているのです。命は全て大切です。けれども、全ての命を大切にするという事は出来ないのです。人間は他の生き物の命を奪う事によって生きています。いろいろな物の犠牲の上に生活が成り立っています。また、社会で生きていく上で、ついつい悪い事をしてしまいがちです。毎日の生活の中で数えてみればたくさんの罪を犯しています。

ある寿司屋の板前さんは、魚の活き作りを盛り付けている時、こうつぶやいているそうです。「お前だけじゃないよ、オレも死ぬんだよ、だから勘弁しな」と

うなぎをさばいている職人も同じことを言っているそうです。彼らは毎日「ごめんなさい」と心の中でつぶやいて仕事をしているのです。その場その場で懺悔しているのです。

「ごめんなさい」という言葉、人に対して和やかな印象を与えます。時々仏様の前で告白して「ごめんなさい。何卒慈悲のお心でお許しください。」と心から懺悔してお念仏を唱えてください。そうすると仏様は、にっこりとして「よし、わかった、今度だけは許そう」と語りかけてくれます。とても心が和やかになります。そして懺悔のしるしとして、会う人ごとに心の中で「この人が幸せでありますように」とつぶやくのです。そうすると、仏様は良い功徳を授けてくれます。(十念)

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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