平成24年2月の法話/櫻間観洲師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成24年2月の法話/櫻間観洲師


平成24年2月の法話/櫻間観洲師の画像1
【担 当】 櫻間観洲 師 〔愛知県蒲郡市 利生院 住職〕
【御 題】 「信は任すなり」

 


 

 


 

 

今日は お元気でしょうか。

「信仰は任すなり」と言われます。 仏の教えを信じて、自分の全てを仏にお任せすることです。

阿弥陀仏は修行の末に四十八の誓願、誓いを立てられました。 その誓願の十八番目のものが、王本願といわれる念仏往生です。 念仏する衆生は、ひとり残らず救いとりお浄土へ渡すと誓われました。 それで、南無阿弥陀仏と唱えればどんな人であっても阿弥陀仏がお浄土へ連れていってくださるという教えです。

現代の私たちは、疑い深いから阿弥陀仏の誓願といわれても、なかなか信じられません。 そんな誓願があるなら証拠を見せよと、言い出しかねません

勿論そんな証拠はありません。 しかし証拠があるから信じる、証拠が無ければ信じないと言うのでは信仰とは言えないのです。

「信は任すなり。」 信仰というのは、全てを任せるということで、南無の精神です。 仏の仰せのままにお任せ申しますということです。

阿弥陀仏に誓願があり、極楽往生がある、と信じる事から始めるのが信仰です。

現代人の不幸は、目に見ないものを信じなくなったことのあるのでは、と思います。仏や神など、目に見えず、手に触れなければ信じないというのはまことに残念な事です。

日々の生活の中で、信仰を持っているかどうか、さほど気にしないで過ごしているものですが、ひとたび何かあった時には、心の寄り所として信仰の重みをひしひしと感じます。

故 浅原才市さまの詩に「海には水ばかり、水をうけもつ底あり、才市は悪ばかり、悪をうけもつ阿弥陀あり、うれしや、ナムアミダブツ、ナムアミダブツ。」 念仏に徹した妙好人の姿が目に浮かびます。

この世の中には、私たち人間の知恵では測り知れない事がいろいろ起こります。

昨年の東日本大地震と大津波で多くの犠牲者を出しました。 心よりご冥福をお祈りします。 また、原発事故によって多くの人々が、避難生活を余儀なくされています。 早い復興を願ってやみません。 この大震災が起こる日時までは誰も予測できませんでした。 そういう時「人間は本当に無力だなぁ」と感じ能力の限界に気づいたりします。 反面、目には見えない神や仏を近くに感じます。 

今こうして生かされているのは、「仏に守られているからなんだ」と信じこの幸せに感謝して、全てを仏にお任せして、南無阿弥陀仏とお唱えしましょう。



合掌 十念
 

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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