平成24年10月の法話/稲吉満了師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成24年10月の法話/稲吉満了師


平成24年10月の法話/稲吉満了師の画像1
【担 当】 稲吉満了 師 〔愛知県岡崎市 崇福寺 住職〕
【御 題】 「南無阿弥陀仏は科学的に説明できる。」

 


 

 


 

 

南無阿弥陀仏は科学的に説明できる。

法然上人は「阿弥陀様のご本願は、このお名前を唯ひたすらお唱えすれば、仏の来迎は法爾(自然)の道理にて疑うことはない」と常に弟子に仰せられ、毎日、6万遍~7万遍の念仏を称える日々を送っておられました。

上人が臨終間際になられた時、ある弟子が「本当に極楽往生なさることが出来るのでしょうか」と尋ねました。 すると上人は「私は、西方極楽はもと居たところでありますから、必ず帰って行くだけです」と答えられました。

さて、日本を代表する哲学者、梅原猛先生は、近年、若者を中心に仏教離れが大変目立って来ております情況のなかで 南無阿弥陀仏は科学的に説明できると唱えられ、若者の耳目そばだてておられます。

先生のお話では、法然上人は、善導様が、「彼の国に至りおわって 六神通(ろくじんずう)を得て 十方界に還(かえ)って 苦の衆生を救摂(くしよう)せん」と「発願文(ほつがんもん)」の中で述べておられるように、阿弥陀様の世界(あの世)と この世を、行ったり 来たりと 永遠に「往還(おうかん)」〔往相廻向(おうそうえこう)、還相廻向(げんそうえこう)〕する信仰は、現在の遺伝子学と合致する部分があると感激をこめて発表されています。

確かに、朝、鏡を見てひげ刷りなどしていて、はたと父親の顔と同じであるとビックリしたり、歩き方や、声、仕ぐさ、筆の字まで似ていると言われます。 いまの私は、ご先祖様の遺伝子が長い長い旅路の果てに今の私となり、私の遺伝子は、子供には二分の一、孫には四分の一と末永く受け継がれ、果てしなく旅をして、その果ては解りません。

この果てしない過去、現在、未来に連なる寿命と、果てしない光の世界を、インドでは「アミダ」と言い、この今の私の心が阿弥陀を念ずることを「念仏」と言い、口に称て、称名 と言うのであります。

法然上人は真実他力の念仏の発見により、上人自身は元より、私達凡夫や、スマートホンに夢中の若者にまで、やさしい阿弥陀様の救いに預かる道を教えて下さいました。

阿弥陀の世界の真ん中が今の自分と頂き、思い直したら、念仏より外に道はありません。


南無阿弥陀仏...  合掌

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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