平成19年5月の法話/深津実乗師
【担 当】 深津実乗 師 〔愛知県西尾市 称名院 住職〕
【御 題】 「提灯のあかり」
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深津実乗師は平成22年2月28日に遷化されました。
この場を借りまして謹んで哀悼の意を表します。
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此の頃は、命を粗末にする話をよく耳にします。
人間の命も動物と同じような仕ぐさをする人があります。
人間以外の犬猫を始め、ペットも小さく可愛い時は大切に扱うが、病気になったり、増えたりすると処分をする人があるようです。
人間も自分勝手で他人の事は考えず都合のいいように解釈し、ついに社会の一員としての自分を忘れ、思うままにならず、追いつめられると動物は愚か親も子もなく、兄弟、夫婦、先生と生徒等上下関係も頭になく、不利益な事態の原因らしき人や物を傷つけたり、生命を奪うような行動を取り、前後不覚、何も考えず猛進してしまう人があります。
後になって、「悪かった…」、と気の付く人は仏に救われた人です。反省のない人は畜生以上です。
私たちは自分一人ではない。
取り巻く一木一草をはじめ、社会のおかげです。
仏さまは提灯の明かりと同じで私たちを照らしていてくださいます。 提灯には外枠があり、安全に明かりを出して案内をしてくれます。 自然や神や仏の加護のおかげです。 提灯を消さぬよう、「報恩謝徳」、喜びの日暮らしをしましょう。
「くもりゆく 人の心の末の世を むかしのままに照らす月影」
仏はいつでもどこでも、護りをしていてくださいます。 南無は仏におまかせする姿です。 阿弥陀は我々を救わなければおかない仏であります。 南無と阿弥陀が一緒になった日暮らしと、「南無阿弥陀仏」の念仏の暮らしをしましょう。
合掌 十念
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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